調査研究・技術開発Research and Technology development
道路管理技術委員会
設置の目的
道路を常時良好な状態に保全し、適切に活用するために調査及び研究をするほか、道路災害等が発生し、又は発生するおそれがあるときに、これに迅速かつ的確に対応することを目的として設置しています。
委員会の業務は、次のとおりとします。
- 道路管理技術について、長期的視野からの総合的な検討に関すること。
- 道路に求められる多様なニーズに応じた道路機能の充実を図り、道路ストックを常時良好な状態に保全し、適切に活用していくために、道路、トンネル、橋梁、斜面等の健全度判定などの検討に関すること。
- 豪雨、豪雪、暴風、洪水、地震、津波等による道路災害に迅速かつ的確に対応するための方策についての検討に関すること。
- 路面の陥没、構造物の変状、橋梁の破損及び老朽化、交通事故等の緊急事態に迅速かつ的確に対応するための方策についての検討に関すること。
設立の経緯
平成5年1月に発生した釧路沖地震の際、北海道開発局では「道路管理技術委員会」を設置し、当センターは受託業務として現地調査を行い、委員会の運営をスタートしました。
その後も平成5年7月の南西沖地震、平成6年9月・平成7年8月の道南地方集中豪雨による道路災害調査など、道路災害に対する緊急対応中心の活動を続けてきました。
しかしながら、阪神淡路大震災(平成7年)、豊浜トンネル岩盤崩落(平成8年)、第2白糸トンネル岩盤崩落(平成9年)など社会的影響の大きな道路災害が続き、長期的視野での総合的な道路管理の重要性、斜面や構造物の健全度判定手法確立の必要性などが求められるようになりました。
そのため、平成10年1月に「道路管理技術委員会」を改組して、当センターの自主事業として運営することとなり、現在に至っています。
組織・構成と活動テーマ
道路管理技術委員会では、研究機関(アドバイザー)および専門技術者を中心として構成する5つの部会を設置しています。
各部会は、企画検討会の指導の下で各々の活動テーマを設定し、調査及び研究を進めています。
その途中経過または成果は、年に2回開催される委員会(これに先立って幹事会を開催)において報告され、様々な分野の学識者やアドバイザーによって活発な協議が行われ、その結果を踏まえて定期的に活動報告書として取りまとめています。
当センターでは、これら一連の活動を円滑に進めるための事務局運営を担当しています。
道路管理技術委員会の開催状況(札幌市内)
道路災害等が発生した際の活動状況
北海道内外を問わず大規模な道路災害等が発生した場合、委員会メンバーによる現地調査団を構成して現地に赴きます。
また、その成果を委員会で報告するほか、別途報告書・報告写真集として取りまとめています。
台風災害後の現地調査(国道274号清水町 ※平成28年撮影)
豪雨災害後のヘリ空撮(千歳市恵庭岳周辺 ※平成26年撮影)
気象情報の解説動画
道路管理技術委員会の気象部会では、道路管理に重要な気象情報を分かり易く解説した動画を作成いたしました。
■悪天の原因別の解説
- 北海道の大雨パターン-北海道の広い範囲で大雨となる天気図の特徴
- 地形性降雨-山が大雨を降らせる原因や特徴
- 爆弾低気圧-冬の暴風雪災害を発生させる急速に発達する低気圧の特徴
■雨の降り方別の解説
- 線状降水帯-線のように狭い範囲で大雨となり災害につながる
- 集中豪雨-ゲリラ豪雨・局地的大雨がより発達した降りかたで予測が難しい
道路管理技術研究所
設立の目的
道路を常時良好な状態に保全し、適切に活用するための調査及び研究を行うことを目的として、平成15年4月1日に当センターの内部組織として設立、同年9月1日より活動をスタートしました。
当研究所では、「道路管理技術委員会」の事務局として委員会の運営を行うとともに、以下の研究テーマについて自主研究、委託研究、受託研究、共同研究を実施します。
- (1)道路維持管理に関する調査、研究及びその成果の活用に関すること。
- (2)道路施設に関する調査、研究及びその成果の活用に関すること。
- (3)道路情報に関する調査、研究及びその成果の活用に関すること。
- (4)道路空間の有効かつ適正な利用に関する調査、研究及びその成果の活用に関すること。
- (5)その他前各号に係る技術開発等に関すること。